スマホ契約更新したいだけなのに!(笑) 通信会社の超絶面倒臭い営業スタイル

台湾カルチャーショック
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こんにちは、たまごです。

先日台湾での通信業者とのスマホ回線の契約が切れ、更新手続に行ってきたのですが、そこでとっても面倒な営業手法に遭遇したのでその時のことをシェアして行きたいと思います。

契約が切れたと気づいたのは、ネットの速度が極端に遅くなったからです。そういえば、当日の午前中にショートメッセージが何通も届いていました。よく見ると、契約が切れて今から速度が落ちるというお知らせでした…。

以下、今後台湾でスマホの更新に行かれる方の何かの参考になればうれしいです(笑)

外国人はネットでの契約更新ができない

他の通信業者はどうかわからないのですが、私の愛用している「台灣大○大」(以下、DGD社)のネット上で手続きしようとしたところ、外国人は直接店舗に来てくださいという表示が出て、それ以上進むことができませんでした。

そこで、仕方なく実店舗へ向かいました。

ひたすら5Gスマホ端末付きプランを勧められる

これはある程度は予想はしていたことなのですが、単に契約更新したいだけなのに、とにかく新しいスマホ端末付きのプランを強力に勧められます。

スマホ付きのプランとは、2年あるいは3年契約で、毎月の通信量の他に数百元上乗せしてスマホ端末本体の費用を払っていくというプランです。

契約したその日に、新しいモデルのスマホが持ち帰れて、総額で見ると3000〜4000元くらいお得な金額でスマホを購入できる計算になります。

今この通信会社で推し進めているのは、5G端末を売り、もちろん回線も5Gを使ってもらうというもの。カウンターの営業職が強力に勧めるのは、月々999元の5Gスマホ+5G回線(3年契約)です。

一方、お客さんである私の希望は、今の契約内容をまったく変えずにそのまま使うことです。今の契約内容は、4G回線使い放題、速度制限なし、電話代15分間くらい込みで月々599元−ロイヤルカスタマー割引50元=549元です。電話番号も変えたくありません。回線の速度もほとんど問題なく使えていて、4Gへの不満も特にありません。

スマホ本体も、台湾はSIMフリーなので、自分が端末を変えたいタイミングで、ネットなどで好きな端末を買ってSIMカードを入れかえるだけでOKなんです。私はスマホ本体は3〜4年くらい使います。今使っているスマホ本体も、去年買ったばかりなので、自分的にまだ変えどきではないんです。

しかも、5Gスマホのプランに変えたうえで割引を適用しようとすると、新規の申込みということになって、これまでの電話番号は変えなければいけないそうなのです。それに対して、私は番号も変えたくないのです…。

ということで、5Gスマホを選ぶ理由は皆無なのです!今のとまったく同じプランがいい、と伝えますが、営業職のゴリ押し営業はまだまだここからでした…。

「今だけの」学生プラン

店員さん
店員さん

先ほどオススメした5Gスマホプランは、今だけの学生さん応援プランなんですよ!今月末までで、契約数いっぱいになり次第締め切ってしまうんです!お客様はラッキーです、まだ少し枠が残っているんです!

締め切りや限定というキーワードをちらつかせて、お客さんの決断を後押ししようという作戦だと思います。でもお客さんの立場のこちらとしてはそもそも興味のないプランで、要らないものなので、何を言われても心が動きません。

「いずれ4G回線自体がなくなる」と不安をあおる

ここまでの営業トークで私の心がなかなか動かないので、今度は「4G回線がそのうちなくなる」という脅し作戦が始まりました。

店員さん
店員さん

3G回線がなくなってしまったように、いずれ4Gも全部5Gに代わってしまうんです。そうなったら今のお客様のスマホを取り替えるのに、もっと多くの費用がかかるんですよ

というトークです。

ただ、私5Gの今の状況を、通信機器業界で働いている友達から聞く機会があるんです。5Gはまだサーバーなどへの投資がされている段階で、たった一年やそこらで消費者の多くに5Gスマホが浸透するとは考えにくいんです。

しかも、3Gがなくなるときも、予告期間がしばらくあったはず。ある日突然台湾政府が公告を出して、「明日から4Gなくなります」なんて発表するはずがないんです。しかも4Gがなくなる頃には、今よりもずっと性能の高いスマホとか、今と同じ性能でもっと安いスマホが出ているはずです。

新しいもの好きさんなら今最新の5Gスマホを使うのがいいと思いますが、私はとにかくケチなので、今の4Gスマホをとにかく動かなくなるまで使い切ろうと思っているんです。

ということで、この営業トークも失敗です(汗)

今の電話番号はプリペイドカードで維持できる

「もういいです」と言ってその場を去る選択肢もあったと思います。ただこの日はなぜかちゃんと話して解決しようという気分だったので、「自分の希望のプランは今のと同じもので、番号も何も変えたくない」、と伝えました。

すると新たに、「プランを変えても電話番号は変えなくてもいい」トークが始まりました。なんと、SIMカードを2枚入れて、一枚は新規申し込みの5GプランのSIMカード、もう一枚はプリペイドのSIMカードでこれまでの電話番号を維持する、というものでした。

プリペイドカードははじめに300元プリペイドで払って、3ヶ月後、その時まだ古い電話番号が必要であれば、月100元などを継続してプリペイドで維持する、というやり方でした。

このやり方だと方法がかなり複雑になる上に、この方法は「今の電話番号はいずれは使わなくなる」という前提に立っているので、そもそものわたしの「今の番号をずっと使い続ける」という希望に合いません。

しかも月々の料金も、999+100元になってしまうので、今の料金である549元の約2倍となります。それを3年間払い続けることには魅力を感じません。しかし私の不満なポイントを勘違いしたカウンターの営業職は、さらなるトンチンカンな提案をしてきます。それは…

謎の「好きな番号」

突然カウンターの営業職が、

店員さん
店員さん

新しい番号は下3桁お客様の好きな番号を選べるんですよ!

好きな番号はありますか?それともお誕生日がいいですか?

と言い出します。

どうやら、私は今の番号に入っている数字や、数字の並び方がすごく気に入っているから、変えたくないと言っている、と勘違いしたようなんです。

これは台湾あるあるなのですが、験を担いだり、占いで出たラッキー番号にこだわったり、誕生日を電話番号に入れたりする人がけっこういます。

ただ、電話番号に誕生日を入れるのは簡単に誕生日を知られて悪用される可能性があるので、私は危険だと思っています。ラッキーナンバーを電話番号に入れたいとも思いません。私にとって、電話番号はただの電話を受けたり掛けたりするための番号であって、それ以上のものではありません…。

「通常外国人は前金2900元が必要」という的を得ないトーク

電話番号トークも無意味に終わった後は、「通常外国人は前金2900元が必要」というトークです。

実は台湾で外国人が自分の名義でスマホの契約をするときは、保証金のような形で2900元をデポジットしてください、と言われるケースが多いです。

保証金が必要とされる理由は、外国人なので、いつ突然なにかの理由があって帰国するかもわからない、ということだと思います。

今回この営業職は、今回新プランに申し込むとき、私の夫(台湾人)名義で申し込めば、このデポジットの必要がなくなる、と力説します。

ただ私、前から自分名義で契約していますが、もう何年も台湾で働いているということで、別の店舗の店員さんたちの裁量で、デポジットは免除されているんです。

しかも、夫名義のスマホになってしまうと、契約についてなにか確認したいとき、いつも夫経由でやらなければならないのはとても不便です。料金はもちろん自分持ちですしね!

今と全く同じ料金で同じサービスにはできないのか?不都合な質問には直接答えない

ここまで大人しくカウンターの方のお話を聞いてきましたが、さすがに時間もかかり過ぎだし、そろそろ契約更新を進めてほしいということで、改めて、私の希望は今と同じ内容のサービスを今と同じ料金で続けることだと伝えました。

すると

店員さん
店員さん

そのサービスはお客様の契約だと去年で満期終了しています。ただ、コロナのことがあったので、先月までサービスで自動延長して差し上げていました。

とのこと…。

私

それは、これまでの電話番号は、もうこれまで通りには使えないということですか?

と聞くと、

店員さん
店員さん

先月まで延長になっていたサービスはもう終了してしまっています。せっかく更新時期に当たっていて、ちょうど今月末までキャンペーンで5Gのお得なプランがあってお客様にとってもいい機会だと思うのでお勧めします。

と、私の質問には直接答えずに、話題を変えてなんとしても5Gのプランを使ってもらおうと勧めてきます。

コロナの件で特別サービスしてくれてたことには感謝しますが、質問にはキチンと正面から答えてほしいですよね。

※実際にはこれまでとまったく同じプランの継続が可能でした

何を言っても途中でさえぎられる

営業職は、私が何か言うたびに「もちろん最終的にはお客様の希望を尊重します」というのですが、それに続けて間髪入れずに「ですが…」と自分が推したいプランの話を続けます。尊重します、というのは口だけ…。

この人と話してももうダメだ、ということで、

5Gプランの内容自体はよくわかりました。でもそれでは費用がこれまでの約2倍になるから、今日は決められません。

と言ってお店を後にしました。慌てて名刺を差し出す営業職…。

実はお店を出たその足で他の通信会社に行こうと思っていましたが、その日は夜遅く、近くのお店は閉まってしまっていました。

同じ通信会社の別の店舗へ行ったところ…

別の日に同じスマホキャリアの別店舗に行ったところ、前回行ったお店ほどしつこくはありませんでしたが、一通り同じ内容の営業を受けました。それにプラスして、スマホ端末ではなく、通信料金プラスαで電化製品がついて来るプランもあって(他の通信業者も似たサービスがあります)、電化製品のリストには掃除機やタブレット端末などがありました。ちょうど買い換えようと思っている人にはいいと思いますが、うちはまだ買い替え時期ではなかったのでお断りしました。

それから、前回行った店舗では「今だけの学生割引キャンペーン」でしたが、この店舗では「父の日キャンペーン」枠がまだ残っているということでした(台湾の父の日は8月8日)。

おそらくキャンペーンは毎月いつでもあって、キャンペーンの名前も、キャンペーンの対象となるお客さんの層も適当なんだと思います(笑)9月は中秋節キャンペーン、10月は國慶日キャンペーンみたいな感じかな?

この店舗の店員さんはキチンと私の話も聞いてくれて、その結果、電話番号も一切変えずに、これまでとまったく同じ、ネットの通信スピード減速なしの、4G使い放題、月々599元−ロイヤルカスタマー割引50元で549元で更新手続きをしてもらえました。 更新に行くのが遅れたので、更新直前分の一ヶ月分だけ請求が599元になります(ロイヤルカスタマー割引なし)。

たったこれだけのことにこんなに気苦労するとは思ってもみませんでした。

今回はキチンと更新できたので良かったですが、もし台灣○哥○をお使いで更新を検討されている方は、ショップに行く前に、保険のため近くの中華電信の店舗の場所と営業時間も調べておくことをオススメします。

この2社以外は電話のつながりがあまり良くないイメージです。なんと言っても中華電信は日本で言うdocomoみたいな位置づけなので、安定感があります。(だったらなぜ中華電信を使わないのか(笑))

契約更新に必要なもの

・パスポート原本

・居留証原本

※新規契約の場合はデポジット2900元も準備していったほうがいいかもしれません。

もし前回契約のときから変更になっている場合は、新旧両方の原本を持っていきます。前コピーだけ持っていったときは受け付けてもらえませんでした。

反面教師: 人にものを売るときの基本を思い出す

私個人の経験として、学校でも社会人になってからも学んできたことですが、人にものを売りたいときには、まずお客様が欲しがっているものが何なのか聞くのが基本です。どんなことに興味があって、どんなことで困っているのか?困っていることがないとすれば、何のどんなところに満足しているのか?などです。今回の件が反面教師となって、改めてセールスの基本を思い出させられました。

お客様が要りもしないもの、してほしくないサービスをひたすら紹介し、更にはお客様の話をさえぎって、お客様の欲しい物を聞くチャンスを自ら潰すとは…。会社の方針がそういうやり方になっているのは明らかですが、会社にしても、個々の営業職にしても、もうちょっと別の方法を考えたほうがいいと思いました。

今回の通信業者は、危うく顧客をライバル会社に渡してしまうところでした。でもそんな危険性にも気づいていません。

おわりに

散々書きましたが、なんだかんだで台湾に来て以来、約7年間ずっと台灣DGD社を愛用しているロイヤルカスタマーです(笑)。

夫は私の影響で、他社からDGD社に乗り換えています。もし私が中華電信に乗り換えてしまっていたら、夫にとってもうDGDを継続する意味はありませんから、夫は次は確実にDGDは更新せず、他社に乗り換えるでしょう。

地味ですが、こういう私のような、長年使ってくれて、家族も一緒に使ってくれるようなお客さんが少しずつ増えてくれるように努力したほうが、ゴリ押し営業を教育するよりもよっぽど効果があると思います。

今回はここまでです。あるある!と思ってくださった方、他社でも似たような経験をなさったことがある、あるいは通信会社でいいサービスを受けたことがあるなど、ありましたらぜひコメントで教えてくださいね。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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こばやし・たまご。台湾新北市在住。東京でのサラリーマン生活、オーストラリア留学を経て、2016年より台湾企業に勤務。
ムカつくこともあるけれど、私、台湾が好きです。

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