台湾人女性は強い?弱い?最強は誰?/所得の男女不平等/困った人&対処法

ガッツポーズの女性 台湾カルチャーショック
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こんにちは!たまごです。今日は台湾人女性は本当に強いのか?ということについてお話ししてみたいと思います。

「強い」の定義も人それぞれだと思いますし、比べる部分によってもいろいろ違ってくるかと思います。でも私から見ると、正直言って、台湾人女性は日本人女性と比べて別に特別強いとは思いません。日本人女性に比べたら、確かに言い方はストレートな人の方が多いかもしれないし、態度も一見強そうな人も多いです。でも実際には口ばかりで、本当のところは男性に頼って生きている人も多いです。別に男女平等でもありません。

どうして私がこんなことを言うのか、その背景と、実体験をこれからお話ししたいと思います!

元々台湾人男性のお給料が低すぎる

台湾はお給料の男女差が日本に比べて小さい、とよく比較されますが、別に女性のお給料が高いわけではないのです。元々、物価に対して台湾人男性のお給料が低すぎるので、女性がバリバリ働きに出ないと生活できない家庭が日本より多いのです。

私は1980年代前半の生まれですが、8〜9歳くらいまで母親は完全なる専業主婦でした。私が小学校3年生くらいのとき、お母さんがお父さんに「パートに出てもいいですか」と許しを請うて、ようやく始めたのです。

それまで母が働いていなかった理由の一つには、父の転勤が多くて、母が落ち着いて働けないから、ということもありました。でも、見方を変えると、父だけの収入で、父・母・私・きょうだいの4人家族の生活をまかなえていたということです。

戦後の昭和の日本は、会社も個人も男性が家族を代表して外でお金を稼ぐという考えが強かったので、男性に重要なポストや役割が与えられ、お給料も比較的高いものになりました。私の父の時代(戦後の団塊世代)は、男性が会社に入社したら定年まで辞めないのが当たり前で、会社も男性が家族を養うことを前提に、福利厚生を準備します。もちろん年功序列です。(バブル崩壊後、少しずつ状況が変わって来ますが…。)

一方台湾でも、比重で見ると、家族を養う責任は、男性のほうが重いことが多いですが、私が子どもの頃に日本で見たような、男がもっぱら外で働き、女がひたすら家を守る、という極端な役割分担はありません。たとえ家族全員を一人で養っている男性でも、勤め先は別にそれを考慮したりしません。自分の働きに対してお給料がもらえるだけ、福利厚生はほぼゼロです。もしくは、人に雇われるのではなく、自分で事業を起こすことも多いのです。逆に日本は自分で事業を起こすのは台湾よりもハードルが高いです。一度でも失敗(倒産)すればブラックリストに載り、大きな銀行からは融資を受けることはとても難しくなります。元々日本人男性と台湾人男性の状況には大きな差があるので、直接比べることはできないと思います。

ちなみに私の夫は台湾人で、私と同い年ですが、小さい頃お義父さんもお義母さんも働きづめだったそうです。夫の家の事情がちょっと特殊、というのもあるのですが、夏休みには親戚の家に預けられ、その間もお義父さんとお義母さんは毎日せっせと働いたそうです。

台湾は、物価に対して個々人のお給料が元々低いので、共働きでないと生活できない家庭が多いのです。みんな一生懸命生活しているだけなのが、日本人から見ると、強くたくましく見えるのかもしれません。しかも今でも台湾人女性の収入は全体で見ると男性よりは低いわけですから、別に平等でもなんでもないのです。

2019(民国108)年の「工業とサービス業」の総合の、会社に雇われている人の取得の中央値*は、49.8 万元、(月平均約 4.2 万元)ですが、男性の中央値は53万元(約4.4万元)なのに対し、女性の中央値は46.5万元(月平均3.9万元)です。

全業種別のデータを見ると、業界によって違いますが、ほとんどの業界で男性の月給の方が女性よりも約10,000元か、それ以上に高いです。

▼業種別データ(抜粋)(2017(民國106)~2019(108)年)

出先で女性管理職に出会う率は、日本と比べるととても多いですが、アシスタント職はやはり女性で占められていることが多いです。全体で見ると、やはり女性のお給料は低いのです。

*ちなみに中央値とは、小さい数(あるいは大きい数)から数えて、ちょうど真ん中に当たるデータです。平均値だと、ものすごく所得の高い(低い)人がいた場合、その値に引っ張られて平均値も高く(低く)なってしまいます。中央値だと、平均値よりも実質 中くらいの人の年収に近い数値を知ることができるのですね。

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若い女性は特にお給料が低く、同僚の中にも納税免除の低所得者がいます。結婚するまで実家にいる人が多い理由はこのためです。結婚後の生活も、お金持ちのお家であれば、親が家を買ってくれたりしますが、親のバックアップがなければ、自立したり、結婚して子どもを生み育てたりするのはとても大変なのです。(だから台湾人女性が結婚相手の収入や財産を気にするのも理解できます)

(参考)

108年 報告書 pdf : https://www.stat.gov.tw/public/Attachment/01222134917FDX2C8F3.pdf

PR古い本ですが、日本の家族制度と会社での働き方がどのように結びついているのかがよく分かります。

一見強そうに見えるけど実は弱い!困ったちゃんと対処法

強くて尊敬できる台湾人女性もたくさんいますが、威勢がいいだけで実は他人の力をアテにして生きている台湾人女性もけっこういます。今日は「一見強そうだけど実は弱々しい」タイプを3つシェアしたいと思います。

「ロースキル」タイプ – 自分の能力のなさを人のせいにする

会社に何人かはいる「ロースキルタイプ」。自分の能力がないがためにできないこと・やったら大変になりそうなことを、強い口調で人に押し付けます。もしくは、自分のちょっとした失敗を「あなたが先にちゃんと言わないから」と人のせいにします。責任を取ろうとしないので、こういう人が高い役職や責任の大きい役割を担っていることは滅多にありません。

何か問題が起こると、こちらが悪いような話し方をするので、初めて言われた時は腹が立ちました。でも、しばらく経つと、周りのみんなは間違っているのはこのロースキルの人だとわかっていることを知りました。

こういうロースキルタイプに対して私が行っている対処法は、あえてバカなふりをすることです。「あっそうなんだぁ、ふーん、うん、うん、うん、わかった!」という風に、何を言われても向こうに適当に合わせます。その方が時間を節約できます。言われていることは大した重要なことではないので、別にはっきりした答えをしなくてもいいのです。私のそばにいる人が、私たちのやり取りを聞いて、毎回こっそり笑っています。

こういう女性は会社にもいるし、小吃店にもいるし、クリニックにもいます。

メンツ文化も関係あるのか、ロースキルタイプは年齢が高い女性に多いです。台湾では年長者を敬う文化もあります。年齢が高くなればなるほど、その人は人から間違いを指摘されるチャンスが減っていくので、できる女性とできない女性の差が年齢とともにどんどん開いていくように見えます。

「パラサイト」タイプ – 口だけは達者だけど実は夫に依存している

口調は強く、いかにも強そうな女性ですが、自分の収入だけでは生きていけないので、旦那さんに依存していたり、未来の旦那さんに依存しようとしていたりする人たちです。

依存するのが前提なので、男性を選ぶ時は収入や財産をチェックしてえり好みします。でもえり好みしているように見えて、実は選択肢は狭くなっています。自分で収入アップのために仕事を変えたりスキルアップしたりする女性もたくさんいますが、自分ではなんの努力もせずに、相手の年収や財産ばかりを気にして話し方や態度だけ偉そうな女の子も結構います。

こういう人は放っておけば、改心するか自滅します。ご飯を食べに行って、男性にお箸や器を準備してもらって、色んなものを買ってもらって、お姫様気分なのはその時だけです。お姫様病が激しくエスカレートした結果、彼氏に振られてしまった人もいます。知り合いのご家庭では、二人の息子さんにも恵まれた女性がいましたが、家にお金を入れず、旦那さんの収入に頼り、家事もせず、子どもの相手もせず自分のことばかりを最優先に生活してきた結果、ある日、大きくなった息子さんたちに家を追い出されてしまったということもあります。(息子さんたちが積極的に離婚に同意し、どちらもお父さんについたそうです。)

「ヒステリー」タイプ – わめいてわがままを通そうとする

台湾は日本に比べると異常にヒステリーを起こす女性が多い印象があります。モンスター顧客に多いです。ある日突然とんでもない要求を出してきて、それが叶わないとわかった途端、相手に台湾語で罵詈雑言を浴びせるといったタイプの女性です。

私は台湾で働き始める前に、日本で社会に出ています。日本で正味7年は仕事していましたが、こんなにひどいヒステリーの人に出会ったことは一度もありません。でも台湾では割としょっちゅうあります。なぜなのかは分かりません。

あくまで推測ですが、子どもの時の親の教育も関係あるかも知れません。台湾にいると、日本よりもしつけがなっていない子どもを頻繁に見かけます。知り合いの子どもにも、親戚の子どもにもいます。お店やレストランの中を全力で走り回ったり、大声で騒いだりします。欲しいものが手に入らないととにかく泣きわめき続けます。この30年くらいで、台湾の生活が豊かになった証なのかも知れませんが、そういう風に育てられた子どもが社会に出て、何か困難にぶつかった時、騒げば相手がいうことを聞いてくれるという思考回路はこういうところから来ているのかも知れません。もし自分に子どもがいたら、自分の両親がそうしたように厳しく育てたいと思います。

あるいは、ヒステリーが多い理由は、ときに科学的根拠よりも感情を重視する文化からかも知れません。いろんなデモも、ちょっと「騒いだもん勝ち」みたいなところが、台湾にはあります。デモの理念を真剣に信じて参加している人もいますが、実は自分の属している団体(あるいは政党)の意見をとにかく通したいがためだけに大騒ぎしている人も少なくないと聞きます。一度大騒ぎしていれば、もしその時一度で通らなくても、次にチャンスがあれば、わがままが通りやすくなるらしいです。


台湾は好きですが、こういう感情に任せる所や、めちゃくちゃなわがままがまかり通ってしまうところは嫌いです。騒いで慰められるのは騒いでいる人の気持ちだけで、目の前の問題は何一つ解決しません。

ヒステリータイプへの対処法としては、相手にどんなに汚い言葉を浴びせられても、どんなに理不尽なことを言われても、冷静に今相手にしてあげられることを考え、それを伝えるようにしています。人間、物理的にできることは限界がありますので、限られた時間を、少しでも生産的なことに使いたいですね。

最強は誰? – 出会った中で一番強い台湾人女性

さて、単純に「台湾で一番強い女性は?」と聞いたら、多くの人は、総統の蔡英文と答えるかもしれませんね。

でも、私がこれまで台湾で直接出会ったことのある女性の中で一番「強い」と思うのはお姑さんです

お姑さんは、いわゆる台湾のお姑さんのイメージ・・・声が大きくて快活でお節介・・・というタイプではまったくありません。見た目は本当に静かです。声も小さくて、大人しそうでおしとやかなお義母さんです。子どもたちを注意することはあっても、声を荒げて怒鳴ったりしたことは、夫は一度も見たことがないそうです。(うちの実母とは大違いです…毎日きょうだいゲンカしては怒鳴られて殴られてました(笑))

あとは、強さとは関係ありませんが、雰囲気がなんだかかわいらしい人です。お出かけの時はキッチリお化粧しておしゃれして出発です。

一見まったく強そうに見えないこの人のどこがすごいかと言うと、一言で言い表すのは難しいのですが、あえて簡単に言うと「家事が完璧」・「芯が強い」・「無償の愛」の3点が挙げられます。

家事が完璧

まず、兼業主婦なのに家事が完璧です。朝9時から夕方5時まで会社で仕事をし、帰りに夕飯の買い物をし、帰宅後に毎日5品くらいのおかず+スープを作ります。お義母さん以外全員男なのでガツガツ食べます。みんなの健康を思って、超減塩食です。お義母さんは他の家族が大体食べ終わった頃に食事を始めます。

家もとても綺麗に掃除しています。みんな小さなゴミをそのまま床に落とすのですが、それを小さい細い身体で毎日ピカピカに磨いています。台湾なのに、ゴキブリが出たところを見たことがありません。本物の万能の妻です。

芯が強い

夫が小さかった頃、お義父さんが商売に成功し、たくさんのお金を手にします。しかしお金の使い方を知らないお義父さんは賭け事に熱中してしまいます。その結果、大人気だったレストランは破産。

まだ子どもも小さいのに(しかも3人もいる)…もし私がお義母さんだったら子どもを連れて離婚してしまうと思います。でもお義母さんは決してあきらめず、懸命に働いて生活を立て直しました。夫は3人兄弟ですが、高校生まで3人同じ部屋、ベッドは二つしかないので3人で分けて過ごします。その後ようやく頭金がたまって、マイホームを手にします。

お義父さんとお義母さんはとても仲がよく、今でも休みの日には二人連れ立ってどこかに遊びに行っています。お義母さんは「お父さんを一人にするとまた博打に行っちゃうから」と言っていますが、それは照れ隠しかもしれません。一途でひたむきで芯が強い女性です。

無償の愛

私は台湾で働き始めて割とすぐに今の夫と知り合いますが、その後まもなく肺結核になってしまいます。病院の判断で入院はしなくてよいということになりましたが、重大な伝染病にも関わらず、「毎週うちに来てご飯食べなさい、外食ばかりじゃ身体よくならないよ」と言ってくれたのがこのお義母さんです。(お義父さんも言ってくれましたが…)

このお家は、一見亭主関白のように見えますが、この家を動かしているのはこのお義母さんです。はたから見たらちょっとバカバカしいように思われるようなことでも、お義母さんの言うことには誰も逆らえません

もしこの人がいなかったら、夫とは結婚しませんでした。私が好きな漫画『HUNTER×HUNTER』で、「大切な人の命に順位をつけるのは間違っている」と言う主旨のシーンが出てきますが、私はもし夫とお義母さんが溺れていたら、間違いなく先にお義母さんを助けます(笑)

日本人女性は優しいのか? – 私と夫の場合

よく「日本人女性は台湾人女性に比べて優しい」と言われますが、実際のところはどうなのでしょうか?「優しい」の定義も人それぞれだと思うので、なんとも言えないと思うのですが…。

私は日本人女性ですが、台湾人のみなさんがドラマで見たことのあるような「優しい」人ではありません。そもそも、台湾に来て生活している日本人女性と台湾にいる台湾人女性は、直接比べられないと思います。海外に自分の意思でやってきて、仕事なり留学なりしている人たちは、大なり小なり覚悟と決意があって来ているので、一般的な台湾にいる台湾人女性よりは自立心も高く、打たれ強い人も多いと思います。

私・たまご家は、夫と私の二人住まいですが、力関係は完全に私の方が強いです。

夫は心がとても綺麗な人なのですが、生活習慣がまったくなっていない人なので、子どもに行儀作法を教えるように一つひとつ教え込み、ようやくだいぶ普通に生活できるようになりました。どういうレベルかというと、シャワーをした後タオルをまったく使わず、濡れ手でドライヤーを使い、そのままパンツを履き身体の水分を染み込ませる・床に垂らした鼻血をそのまま数日間放置する・股間をかくクセが治らない、などです。私と一緒に生活することで、こうした程度の低い生活レベルが、飛躍的に向上しました。そんなに厳しくしている覚えはないのですが、夫からは「皇民化教育」「スパルタ教育」と呼ばれています…。

そんな夫ですが、プライドの高い私に、わざと負けてくれることがあります。夫の大親友は、「そこがあいつのいいところだよな」と言っています。

おわりに

以上、独断と偏見で見る「実は弱い台湾人女性」と「最強の台湾人女性」と、台湾の男女不平等などについてでした。

一見すごそうに見えても、本当に実力があって尊敬に値する人もいれば、そうでない人もいます。うわべだけ強気でも、能力や責任、自信を伴っていなければ、それは強いとは言えません。小型犬が大型犬に向かってワンワン吠えているのと同じですね。

台湾は別に男女平等ではありませんが、日本のように頻繁に「女性だから…」とか「女性のくせに…」と言われることがないのは、過ごしやすいです。東京の会社に勤めていた時、女性の同期が訪問先に「男を出せ」という、とても失礼なことを言われたことを思い出します。台湾でそういう性差別をする無礼な人に出会う機会は滅多にないと思います。日本も変わってきているのかもしれませんが…。

皆さんにとっての「最強の台湾人女性」は誰ですか?もしよろしければ、ぜひコメント欄で教えてくださいね!


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コメント

こばやし・たまご。台湾新北市在住。東京でのサラリーマン生活、オーストラリア留学を経て、2016年より台湾企業に勤務。
ムカつくこともあるけれど、私、台湾が好きです。

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