こんにちは、たまごです。
今日は、台湾で自力で部屋探しをした際に起こったこと、見聞きしたことをシェアしたいと思います。
台湾に来てから何度か引越しをしていますが、毎回日本では遭遇しないことが起こっています。
「えっこれって普通なの?」と思うようなことに遭遇しますが、台湾では結構普通だったりします。
台湾の部屋探しの定番「591」のサイトの使い方は他の方も詳しく紹介されているので、ここでは最近部屋探しをしたときに遭遇した奇妙な出来事やトラブルについてまとめてみたいと思います。
「仲介業者」ほんとに信じていいの?
誤解のないようにいうと、仲介業者はみんな信用できない、ということではなく、仲介料欲しさに仲介業者を名乗っている大家さんがけっこういるということです。
友人が部屋探ししたときも、該当する物件でなぜか「仲介業者」がwi-fiなどの部屋の設備をあたかも自分のもののように使っており、中から「仲介業者」の家族が出てきた、という奇妙なことがあったそうです。
ちょっと違うケースなのですが、私自身が数ヶ月前に部屋探しをしたとき、内見を終えて初めて、大家さんが「実はこの物件は親族から委託されて入居者探しをしているから、契約のとき仲介料が発生する」と言われたことがありました。
この大家さんは、”591″のウェブサイトでも「屋主(=大家)」と登録しており、「仲介」とは書かれていなかったので、看板に偽りありです。
この大家さんのやり方が受け入れられず、契約はしませんでした。
「仲介」業者を名乗る人から物件を紹介される場合は、少なくとも下記のようなことをすることをおすすめします。
・名刺をもらう
・名刺の住所で不動産屋を検索
⇨公式ホームページがあるか?
⇨Google マップで表示されるか?
⇨もし近場であれば現地を見に行って営業の実態があるか確認する
事故物件「兇宅 Xiōngzhái」
台湾でも事故物件はけっこうあります。
悪質な例としては、友人が事故物件とまったく知らされずに契約してしまい、入居した後に近隣の方から事件について知らされたというケースがありました。
外国人だからわからないとでも思ったのでしょうか、台湾でも事故物件については開示の義務があります。
前回私と夫で部屋を探したとき、内見のアポを取ったのち住所確認後ウェブで検索してみたところ、内見する下の階の部屋でとある事件が起きていたことがわかりました。
内見する部屋そのものではなかったので、見るだけ見に行ってみよう、ということにしたのですが、
内見の時間の40分ほど前になって、大家さんから電話があり
「あの…今日、本当に見に来ますか?」
とのこと。
おそらく、以前住所を確認した後に同じ建物で事件があったと知り、内見をキャンセルされたことがあったのでは…と推察します。
実際に内見してみると、大家さんご夫妻も雰囲気のよい方たちで、部屋もとても綺麗だったのですが、私が一番気になったのは、大家さんが私たちのことを一切調査しなかったことでした。
夫は「同じ建物で事故物件が出てしまったから、とにかく入居してほしくてうるさく聞かないんだろう」と言っていました。
問題はまさにそこです。
事故物件があることそのものよりも、大家さんが誰でも無条件で入居させてしまっているというのは私にとってとても大きな不安要素です。
大概の大家さんは、職業などについて質問をし、話に信憑性があるかといった程度は確認します。
厳しい大家さんだと、591に「職業証明書/身分証の提示必須」などとしている人もいます。
以前、ウェブに「職業証明書必須」と表示をしていた大家さんと契約したことがあります。しかし、内見した際、仕事のことなどをいろいろと話した結果、「見せなくていいよ」と言われました。本当に台湾で仕事をしていて、話している内容がまともだと判断してもらえたからだと思います。
こうした、入居者のチェックをまったく行わない大家さんの経営しているアパートに入居するのは、個人的にあまりおすすめできません。
大家さんが口うるさいのは悪いことばかりではないと思います。
事故物件を避けるには
591で部屋探しをするとき、ウェブサイトには詳細な住所まで書かれていませんので、内見のアポ取りのときに初めて住所が確認できることが多いです。内見の予定が決まったら、その住所でネット検索をしてみてください。ご老人の孤独死などであれば検索不可かと思いますが、事件などが起こった場所の場合は当時のニュースがまだ出てくる可能性が高いです。
事故物件と知らずに契約してしまったら
消費者保護會に相談できます。
基本的に中国語での相談となりますが、英語ページもあり心強いです。
もしくは、日本台湾交流協会に相談に行ってもよいと思います。
契約後に事故物件だったことを知った友人は、「消費者保護會か日台交流協会に相談に行こうと思っている。契約にかかった費用を返してほしい」と仲介業者に伝えたところ、払ってしまった費用はすべて返金されたとのことでした。
中にはそのまま住み続けるツワモノもいらっしゃるかもしれませんが、その場合も事故物件の開示があった上で、家賃交渉をやり直すべきだと思います。
大家さんの不手際で入居不可に
台湾では大家さんが自分で取得した物件を自分で(てきとうに)改造しているケースも少なくありません。
前回気に入った部屋が見つかり、契約したいと電話したところ、「入居してもらえるのがいつになるかわからない」と言われてしまったことがありました。
どういうことかとたずねると、本来地下に埋めなくてはいけない設備を、壁に埋めてしまったために、水道を使用するたびにものすごい騒音で生活出来ないとのこと…。
特に内装が新しい部屋で、まだ入居実績がない部屋は、入居まで気が抜けません。新しい物件も良し悪しですね。
一件内見してすぐに決めてしまうのではなく、数件内見し、たくさん候補を持っておく方が安心かと思います。
家賃控除の話を持ち出すと…? ※長期在留者対象
台湾では5月に確定申告があり、賃貸住宅に住んでいる人は家賃控除申請ができることになっています。
しかし実際に申告する人は少ないです。
それは、大家さんの立場が強いから!
台湾の大抵の大家さんは家賃控除申請をしないでほしいと思っています。
そして、家賃控除申請をした場合、家賃をつり上げると言ってくる大家さんがけっこういます。
なぜかというと、大家さんが納めなければいけない税率が高いから(10%らしいです)
サラリーマンが家賃控除したところで節約できる額は本当にわずかなのですが、大家さんのために控除申請できず、する場合は家賃を上げるというのはなんとも理不尽だなぁと思います。
バカな私は内見の際に「家賃控除申請してもいいですか」と聞いてみました。反応は大家さんによって大きく違います。
初めて新北市に住んだときの大家さんはとても良心的で、自ら進んで手続きに協力してくれました。
とある大家さんは「本心としてはできればしてほしくないけど、入居者の権利なのでダメとは言いません。」
別の大家さんは「提示している家賃は家賃控除しない前提の家賃。もしするなら家賃金額を出し直します」
また別の大家さんは「家賃控除があなたたちにとってどれくらいの得になりますか?会社の会計担当者と確認してもらえますか?」「実は別途○○の費用を払ってもらう必要が出てきた」などと問題の焦点をうやむやにして、私たちの入居をオブラートに包んで断ってきました。
大概の大家さんはこの話題は嫌がり、契約しない方向に持ってくる可能性も高いので、皆さんには内見のときにこの話を出すのはおすすめしません。
ただ契約のとき、あるいは確定申告が近づいてきたとき、大家さんがどういう考えなのかチェックするのは大事なのではと思います。
台湾在住の大先輩の日本人の方に聞いた話だと、昔は確定申告させない大家さんには、「じゃあ家賃安くしてよ」という交渉ができたらしいです。
今では家賃相場もどんどん上がってしまい、特に台北やその近郊だと大家さんが特に努力しなくても入居者が集まってきてしまうせいか、大家さんの立場が強くなってしまっているようです。
年齢を気にする大家さん ※長期在留者対象
内見の電話をかけたとき、年齢をチェックされることが割と多くあります。
そういう大家さんは、45歳以上の内見を断ってくるケースが多いです。
理由は、「45歳になってまで持ち家がない人は、財産や収入が少なく、家賃滞納の可能性が高いから」だそうです。
※あくまでこういう考え方の大家さんがいるということです。
日本のように保険会社が提供する家賃保証保険というものも特に使われていないので、大家さんなりの防衛策を取っているようです。
この点については大家さんによって考え方がまったく違います。
たとえば今私たちが借りている部屋の大家さんは「あなたたちなんてとっても若いよ」と、入居者の年齢は気にしていないようです。
ただ、電話した感じだと5回に一回くらいは年齢を聞かれたので、今後部屋探しするときに選択肢がせまくなっていくことは覚悟しなければならないのかもしれません。(私も夫も40歳間近)
以上、台湾の部屋探しびっくりエピソードでした。皆さんが台湾で自分で部屋探しするときに少しでも参考になればうれしいです。
コメント