社内で…
私は台湾人オーナーの台湾系企業(卸売業)に勤務しています。様々な国の輸入品を台湾のお客様に販売している会社です。フロアに日本人は私一人で、他の上司や同僚は全員台湾人です。同じ事務所の中に約25人の同僚がおり、私は基本的に内勤がメインで、朝から退勤までほとんどの時間をオフィス内で過ごしています。
数分の遅刻は当たり前
台湾系の企業に勤めていると、朝の遅刻は15分程度までは許容範囲、という暗黙のルールがあるとよく聞きます。
数分遅れてオフィスに到着するのは当たり前だそうです。
たぶんこの暗黙のシステムのおかげで、乗り換えで必死に走ったり、人を押しのけたりする人が、東京よりずっと少ないんだと思います。
電車が1, 2分遅れても、多くの人はゆっくり移動します。
台湾あるある!? 無遅刻ボーナス
私は台湾で仕事を始めて以来、一度転職はしたものの、いずれも台湾人オーナーの企業に勤めています。
ただ私は珍しいケースなのか、これまで台湾で勤務した企業はいずれも遅刻には厳しい会社でした。今の勤め先も前の勤め先も、社長が日本の影響を大きく受けているからかと思います。
今の会社は毎朝8時出勤です。出勤時にタイムカードをつけます。タイムカードは名刺サイズで、デジタルでタップするタイプのものですが、社員の入れ替わりが激しいせいか、社員証のように名前や写真は一切入っていない真っ白いカードです。
まる一ヶ月一度も遅刻しなかった場合は、1,000元の”ボーナス”が支給されます。日本語で言う精勤手当に当たるかと思います。この「無遅刻 1,000元ボーナス」を支給する台湾企業は意外とあるようです。
日本人からすると、遅刻しないのが当たり前なので、なんだか変な感じがします。
ただそのうち時間が経ってくると「遅刻すると1,000元 “引かれる” 」という意識になってきます(笑)。
ギリギリセーフ?ギリギリアウト?
今の勤め先では、毎朝8時から会議をします。ただ8時と言っても8時ピッタリに開始ではなく、数分遅れて始まることはよくあります。
みんな8時ほぼピッタリに来て、荷物をしまったり、パソコンをつけたり、手を洗ったりして、それから会議室に集まります。
「8時ほぼピッタリ」と言ったのですが、そのピッタリの概念が日本とはちょっと違います。
入社して数ヶ月経ったある日、本当に8時ギリギリ…というか8時ピッタリにオフィスに到着してしまったことがありました。タイムカードをかざしたら「8:00」になってしまっていました。
「あー、1,000元引かれるわ」
そう思った瞬間、後ろから同僚が来てタイムカードをかざしました。やはり8:00です。でも、微笑んでいます。おかしいなと思ったので、「私たち今日遅刻だよね」と聞きました。すると「えっセーフだよ」と言うのです。
日本で8時出勤だと「7:59:59」までにタイムカードを押さなければいけないと思いませんか!?
でも台湾の「8時出勤」は「8:00:59」までにタイムカードを押せばいいんです!
ちなみにお昼休みは、12:00~13:30になっています。会社によって12:00から一時間のところと、一時間半のところに分かれるようです。
入社当時は、「昼休みを30分短縮して、30分早く帰れた方がいい」と思っていましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。
問題の12:00~13:30の定義ですが、昼休みが始まる時間は12:00ピッタリです。
でも午後の業務再開はやっぱり13:31:00でした(笑)
台湾人は学生の頃からお昼寝をするように指導されているので、大人になってからも内勤は席で寝る人が多いです。電気も消すので、以前日本の取引先が来た時に「停電か⁉︎」とちょっとした騒ぎになったこともありました。
一度、業務再開時間のことをわからずに、13:30ピッタリに電気をつけたら、みんなに眠そうな顔で見つめられてしまいました。
続いては「トイレと歯磨き」の時間です
トイレと歯みがき
これは多数派ではないのですが、昼休みが終わった13:31:00にすくっと席から立ち上がってトイレに行き、ゆっくり歯みがきをして戻ってくる同僚がいます。まったく同じパターンの同僚が前の会社にもいました。13:00くらいから13:30まではきっちりお昼寝をして、トイレや歯みがきを勤務時間に食い込ませる格好です。
引き継ぎは退職後に
社員が退職する時、日本で日本企業に勤めていた時の経験上、退職の1〜2ヶ月くらい前までには上司や同僚に退職のことを伝える。そしてお客様へのあいさつなどを進めたりして、徐々に引き継いでいくのが普通だと思います。
しかし台湾の場合、取引先に退職のことを伝えるのが辞める1日前だったりすることがけっこう多いです。私の場合は前の台湾での仕事は社長の都合で突然リストラされて、あいさつする時間さえ与えられませんでした。台湾企業だと、リストラではなくても、役員の一存である日突然退職させられることはたまに聞きます。その人が辞めてしまった後に起こりうる問題・・・仕事に穴が開いてしまう、取引先に変に思われるなど・・・ということはあまり考えられていないように感じます。
そして担当者が辞めてしまった後になってから、ダラダラと「引き継ぎ」をします。社員をクビにしてしまった場合は、その社員が担当していたお客様のキーマンが誰かすらわからないこともあり、得意先なのに相手先の重要人物が誰なのか探るところから始めるという奇妙なことが起こります。社長が手順や効率よりも感情を重視して行動してしまった結果のように見えます。
社員が円満退職した場合は、ある程度の引き継ぎは行われた上での退職とはなっています。ただ、退職した後もわからないことがあると気軽に連絡を取り、業務の確認をします。日本の場合、すでに会社を離れた人に前職の上司や同僚が仕事の内容のことで確認や相談をすることはあまりないのではと思います。増してや同業他社に移った社員であるならばなおさらです。
それでも、連絡をする方もされる方も、ほとんど抵抗を感じていないようです。退職する人も「何かわからないことがあったら気軽にLINEしてね」などと言って去っていきます。こうして締め切りがない引き継ぎがダラダラと何ヶ月も続いていきます。

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