台湾の石けん・油脂メーカー南僑工場見学/タイ文物館/直営レストラン

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こんにちは、たまごです。

今回は、桃園市にある石けん・油脂などの製造メーカーグループの、観光工場を見学してきました。

ナンチャオ(南僑)観光工場

桃園にあるナンチャオ(南僑)という会社が、一般向けに見学スペースを開放しているんです。

こちらの会社さんは洗濯用固形石けんの製造から始まった会社さんです。上場企業で、台湾の方なら多くの方が知っている会社です。今では食品事業も手がけていて、食品業界でもとても有名な台湾の大企業です。

榮恭館(広場・建物見学)

土日祝は1日3回ガイドツアーがあります。効率よく回りたい方はこのガイドツアーに参加すると良いと思います。だいたい1時間〜1時間半くらいです。

決められた時間に、タイの四面佛のところに集合です。当日は18人の方が参加しました!

まずは広場で創業者の陳其志さんの紹介と、研修室のようなところでの会社案内ビデオの鑑賞があります。この研修室が入っている建物は、創業者の20回忌に息子さんで今の経営者である2人が建てたそうです。

当日は創業者の出自の紹介まではありませんでしたが、創業者の一族は元々は福建省出身で、ご本人はフィリピンで生まれた華僑だそうです。第二次世界大戦後、一度は大陸に戻ったものの、中共の戦争が始まってしまい、台湾へ渡ってきたということです。

会社案内ビデオは取引先に見せるような、いわゆる「会社沿革」の内容でした。私は食品業界で働いていたことがあり、元々興味があるのでおもしろいと感じましたが、夫は「あのビデオはなくてもいいかも」と言っていました。鑑賞時間は5~10分くらいでしたが、お子さんたちは完全に飽きていました。このビデオの時間は、なくすか、もっと子ども向けにしたほうがいいかもしれませんね。

ビデオでは、元々主軸の事業-水晶肥皂という洗濯用固形石けん事業に始まり、食品用油脂事業、冷凍食品事業、ついで飲食事業まで幅広く手掛けていることが紹介されました。

飲食業は、美食家知られる今の会長さんが始めたそうです。高級上海料理店「點水樓」を経営しており、台湾内で店舗展開している他、この観光工場の中にも1店舗、なんと東京の新宿と四谷にも店舗があるということで驚きました。ご興味のある方はぜひどうぞ。カラフルで美しい小籠包が食べられるようです。

◆點水樓 日本ページ◆

點水樓

続いて、商品の資料が置いてあるお部屋に向かいます。こちらではナンチャオが製造しているアイスクリームや、最近発売になった商品(パパッとライスのような加熱して食べられるご飯)などの紹介がされました。アイスクリームは、ロシアのアイスクリームの技術を使ったアイスのシリーズがありました。パッケージもすごくかわいいです。

アイスクリームはロシアスタイルのものの他にも、私たち在台の日本人が大好きな、台湾のファミリーマート(全家)のソフトクリームの紹介もあって、こちらもナンチャオが手がけているそうです。それは素晴らしい!

ご飯は、台湾のトクホ・あるいは機能性表示食品に当たる「健字號」の認可を取得しています。これを取得するの大変なんですよね。こういうところに投資しているのも大企業ならではです。

捲揚機(大型ウインチ)

創業者は、以前台湾にあった芳川鉱業の拠点を引き継ぐ一方で、ナンチャオを設立します。当時は台湾の文山区・木柵で鉱物の採掘をしていたそうです。1949年に日本からこの当時台湾では最新だった巻き上げ機を導入したことで生産効率がアップし、事業が軌道に乗ったそうです。

メーカーに限ったことではありませんが、やはり現状維持に甘んじて研究開発や投資をしない会社はこんなに長続きしませんし、事業規模も拡大しません。そのことを改めて気づかされました。

水晶肥皂體驗室(石けん印字体験)

こちらは中の方が教室のようになっていて、石けんの作り方(原料・製造工程)についての説明が聞けます。教室の中には石けん作りに使われるグリセリンや、大きな手のひら大の松やにの現物なども置いてあって、見ているだけでもおもしろいです。

先生がずっと笑顔でかわいらしい方で、易しい話し方で教えてくれるので、子どもたちもとても楽しそうでした。クイズに答えて正解した子どもたちが、かわいいウサギなどの動物の形の石けんをもらっていましたよ。これはお子さん連れにおすすめです。

この石けん体験室はツアーでしか入ることができませんでしたので、ご興味のある方は係員さんと一緒にツアーでいらしてくださいね。

希望する人は石けん印字体験ができます。体験室に入るときに、希望するかどうか聞かれるので、そのときに入り口でお金を払います。印字体験は一人20元で、出来上がった石けんはおみやげに持ち帰ることができます。

昔は手作業でロゴなどを印字していたということで、その苦労がわかります。結構力が必要でした。印字後5分くらい空気にさらしてから袋の口を閉じます。

洗浄力が強いせっけんなので、持ち帰りの容器をリサイクルに出す前に、油汚れを落とすのに使っています。台湾の油っぽいおかずのしつこい汚れがよく落ちます。本当に強力に油分を落とすせっけんなので、手袋必須です。

四面佛(四面ブッダ)

見て字のごとく、4面ブッダの銅像があります。台北市内でも結構見かけますよね。私の知ってるところだと、松江南京と新北中和区の南勢角にあります。

台湾は日本よりも色々な信仰があり、人によってはそれぞれ敬虔な信者だったりと、宗教に関することに敏感です。そのためか、ここはサラッと、ナンチャオとタイとの関係について説明され、もしよろしければお帰りの際にでも参拝されてもokです、とのことで、このコーナーは終わりました。

ミーハーな日本人はここでバシャバシャと写真を撮ります(笑)

泰國文物館(タイ文物館)

ナンチャオではタイに工場を開設しているので、その関係でタイとの交流も盛んなのだそうです。日本の会社でも、タイに工場を持っている会社って結構多いですよね。ナンチャオがタイに工場を開いた理由の一つは、機構や情勢が比較的安定していることや、台湾でのタイ料理やタイ文化の人気などがあるそうです。

世界の皇室のみが招かれた式典の時に、たくさんの国賓と一緒に撮られた集合写真のコピーが飾られています。日本の上皇ご夫妻(当時の天皇皇后両陛下)も写っています。写真は撮ったのですが、自分のブログにお二人の写真を載せるのはとても気がひけるのでご興味のある方は直接見に行ってみて下さいね。

こちらの楽器は係員さんと一緒の時に、立候補制で鳴らすことができます。

私も立候補しましたが、マリンバをちょっと小さくて硬くしたような、かわいい音色がしました。打楽器好きなので、もっとガツガツ演奏してみたかったですが、貴重な品なのでここまでです。

この楽器をはじめ、ここに展示されている骨董品などの数々は、社員さんがいないときは触ってはいけませんので、注意して下さいね。私たちが去ったとに勝手に何度も鳴らして怒られている人がいました…。

一階はタイレストランと物販になっています。おみやげと勉強用に、石けんを買いました。こちらの石けんは手洗い用です。身体を洗ってもいいかどうか尋ねると、オイリー肌でない限り、女性にはあまりすすめられないとのことでした。一般的な男性なら身体を洗ってもok。

私は混合肌で部分的にオイリーです。試しに家で身体を洗ってみたのですが、特に問題はなかったです。ただ、香りがグレープフルーツの香りで、食器用洗剤を思わせるような匂いなんですよ。それだけでものすごく潤いを奪われるような「イメージ」が浮かんでしまうんです。ただ背中はオイリーになりがちなので、気になる時だけ背中を洗っています。夏場はニキビができがちなのですがさっぱり洗えてよいです。普段は手洗い用と、簡単な手洗い洗濯に使おうと思っています。

他にも洗濯石けんや、柑橘の香り付きアルコールなど、便利なグッズも販売されていました。たくさん買うとお得になるキャンペーンもあるので、ご興味のある方は聞いてみるといいと思います。というか聞かなくてもその商品を見ているだけで色々紹介してくれます。

物販ではどの社員さんもいい感じで商品をすすめてきます。誰も無理強いはしないので安心してもらっていいんですけど、ほぼ全員何かしらの商品をすすめてきます。みんな態度が「プロ」という感じです。

寶萊納啤酒餐廳(ポーラナービールレストラン)

この観光工場エリアには3つのレストランがあります。

一つは会社案内で出てきた點水樓、もう一つはタイ文物館一階のタイレストラン、そして3つめがこちらのポーラナービールレストランです。

喉が渇いたので、併設されているドイツ(ミュンヘン風)レストランで休憩です。ここで飲み物だけ頼んで帰っていく人は滅多にいないようで、メニューには飲み物の値段が書かれていない部分が多かったです。ということで、「これはいくらですか?」「これは??」「セットにしたらいくらなんですか!?」と聞きまくってしまいました(笑)店長さんは金にシビアな客だと思ったのか、サービス料を入れるといくらになるかまで丁寧に教えて下さいました。ありがとう…!!

私はデザート+飲み物セット(100元、サービス料込だと110元)、夫は飲めもしないくせにビールとフライドポテトを頼みました。デザートセットは結構お得ですね。他は現地採用組にとってはちょっとお高いです。夜の単価はコースで1000元ちょっと。

ただやっぱりドイツビールがスッキリおいしくてゴクゴクいけます。夫の飲み残しを一気に飲んでしまいました。1リットルグラスでの販売もしていて、いかにもドイツ風だなぁと思いました。ピザがあるのはナンチャオがピザ生地を作っているからですが、ビールにピザも合いますよね。席に着いた時の雰囲気も良くて、大人数で宴会とかしたら楽しそう!台北市内にも店舗があるようなので、次回は友達と1リットルビールを飲みたいです。

オリジナルグッズの販売もしています。

こちらの飲食コーナーの隣の「 本場流餐廳」では毎日14:00〜手作りピザ体験もできるそうです。お子さんたちも楽しんで参加しているようですので、ご興味のある方はぜひ参加してみて下さい。

烘培油(一時閉館中:焼き菓子用オイルの見学)

こちらのベーカリー、焼き菓子用オイルの見学は、残念ながら、コロナウイルス予防対策のため解放されていませんでした。解放されるようになったらまた見学に来てみたいと思います。早く通常通りの参観が再開できるといいですね。

施設情報

施設名:南僑桃園生活體驗園區

所在地: 桃園市龜山區興邦路 35 號 ( 龜山工業區 )

アクセス:

  ●台鐵の場合:(高鐵ではなく普通の電車の方)桃園駅から1.7km(徒歩20分/タクシー5分)

  ●桃園客運(バス)の場合:707線で「興邦建國路口」か「興邦路39巷口」で下車、徒歩5分。

  ●統聯(Ubus)の場合: 168 線で「龜山工業區服務中心」か「興邦建國路口」下車、徒歩5分。

電話: +886 (0)3 263026

 (10人以上は10日前までに要予約)

開園時間: 9:30~21:00     

土日祝のガイドツアー:  

10 : 00〜、14 : 00〜、16 : 00〜の一日3回です。

入場料: 無料(館内でのアクティビティは有料のものあり)

四面佛前の近くに集合して下さい。時間が近くなってくると、ユニフォームを着た社員さん4〜5人が出てくるのですぐわかると思います。

地図:

園内案内図URL:

參訪資訊

コメント

こばやし・たまご。台湾新北市在住。東京でのサラリーマン生活、オーストラリア留学を経て、2016年より台湾企業に勤務。
ムカつくこともあるけれど、私、台湾が好きです。

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