※閲覧注意:汚い話や害虫の話あり。
※私たまごは一応女性なので、主に女子トイレのレポートです。
MRTのトイレ
台湾のMRTの駅には大概トイレがあり、以前私が留学していたオーストラリアのトイレよりもずっと清潔に使われています。同じアジア圏とは言っても香港のように公共のトイレが少なすぎて常にトイレの心配をし長蛇の列に並んで苦しい思いをすることもなく、台湾のトイレ環境には、日本ほどではないものの、概ね満足しています。
人に順番を譲る理由
MRTのトイレで並んで待っていると、前の方にいる人が後ろの人に順番を譲っていることがあります。何をしているのかというと、後ろの人が漏れそうで切羽詰まっているというわけではなく、洋式便座を避けているのです。他の人も直に座っている洋式便座に座るのはなんだか汚い感じがするそうです。数回に一回はこういう人を見かけます。日本よりも洋式便座を嫌う人は多いように感じます。年代的には40歳台以上の人が多い印象があります。
最大のミステリー 〜上がっている便座〜
台湾でトイレに行くと、女子トイレなのに便座が上がっていることがよくあります。当初は、「便座を上げて汚れをチェックしているのかな」くらいに思っていたのですが、あまりにも頻繁に遭遇するので友人らに聞いてみたところ、「そ、それは…」とモジモジしながら話し始めました。
これも、洋式便座に座りたくないという理由で、便座を上げた上で中腰になって用を足しているからというのです。なるほど、それであれば、便器のふもとが時々びしょびしょに濡れている理由もわかります。要は的を外したのでしょうね。
友人は続けて、「公衆トイレの便座を上げる人に限って、家では旦那さんとかに”便座下げてって言ったでしょ!”って怒るんだよね」と付け加えました。家族のお尻が座った便座は受け入れられ、不特定多数の人が座った便座は受け入れられない、という道理のようです。
水しぶき
台湾あるあるかと思いますが、台湾のMRTのトイレで手を洗っていると、隣で手を洗い終わった人が大胆に両手を頭の高さまで上げたあと勢いよく振りおろします。隣にいた場合、あるいは隣の隣の距離でもけっこう水しぶきを浴びせられます。こちらからあからさまに避けたり、嫌な顔をしたりすると気づかれますが、そうでもない限り、かける方もかけられる方もあまり気にしていないようです。
ちなみに手を乾かす方法ですが、ハンカチやハンカチタオルを持ち歩いている台湾人は、私の経験上ほぼゼロに近いと思います。ハンカチで手や顔を拭いていると一発で日本人バレします。子どもにも凝視されます。
台湾人のみなさんは備え付けのペーパータオルがあればそれを使いますが、ジェット風が出るハンドドライヤーはほとんど使いません。台湾のMRTには必ずと言っていいほどハンドドライヤーがあり、百貨店だとよく三菱電機製のものが入っているのを見かけますが、私が台湾で生活して約4年間で、使っている人を見かけたのは、ほんの数回しかありません。
壁に貼り付けられた害虫
トイレにたまにゴキブリが出ることがあります。
ゴミ箱の影や、個室と個室の間に隠れていることが多いです。多くの台湾人はゴキブリが出るとできるだけ殺そうとしますが、トイレで殺されたゴキブリは大概そのまま放って置かれることが多いです。踏みつけられて殺され、床に方って置かれた場合はまだいいのですが(それでもよくないですが…)、壁を這っているときに殺されたものもそのまま放置するので、清掃員が来るまでずっと壁に貼り付けられたままになっています。一度MRTのトイレで、2つあるハンドドライヤーの間に貼り付けられたままになっているゴキブリに遭遇したことがあります。顔の高さにあったこともあり大きな悲鳴をあげてしまいました。
そういえば台湾人のみなさんはゴキブリを見てもあまり大きな悲鳴をあげたりしませんね。中には怖がる人もいますが、友人などに聞いてみると、怖いというよりも気持ち悪いという気持ちが勝っているという人が多かったです。
(ちょっと脱線)国ごとに異なる害虫の運命
台湾ではなくシンガポールに旅行に行ったときの話になりますが、シンガポールのMRT車内でゴキブリが出たことがありました。私の座っている向かい側のウトウトしているおじさんのそばに出たので、「ゴキブリ出てるよ」と教えたら、笑いながら避けたり、追い払おうとしたりしていました。おじさんの他にも二人、ゴキブリの近くにいる人たちがいましたが、いずれも殺そうとしません。多分ですが、シンガポールでは公共の場所でゴミを捨てると罰金があり、ゴキブリは死んだ瞬間ゴミになってしまうので、みんなゴキブリの死骸を片付けたくなくて殺さないのではないか?と推測しました。
台湾の場合はゴキブリの死骸は殺した人に属するわけでもなく、公共の場所のゴミは清掃員以外の人が拾う義務は特にないので、思いもかけないところで突然ゴキブリの死骸に遭遇するという恐ろしいことが日常的に起きているのです。
会社のトイレ
何をしに行くか一目瞭然
台湾オフィスのトイレにはトイレットペーパーが備え付けられていないところも多いです。私たちの会社も備え付けのトイレットペーパーはなく、持参しなければなりません。トイレに立つとき一体何を手にしているか(トイレットペーパーひとパックまるごと・トイレットペーパー1〜2枚だけ・ポーチなど)で、だいたい何をしにいくのか(大・小・生理用品の交換)大体わかってしまいます。※ちなみにみんなが使っているのは、ロールタイプではなく摘み取り式ひとパック100枚入りの四角い包装のトイレットペーパーです。
今の会社に入社した当時はそれが恥ずかしくて嫌でしたが、今ではすっかり慣れてしまいました。
ところでトイレットペーパー1〜2枚だけ持ってトイレに立つ人が多いのですが、私は最低でも3枚くらいないと足りません。日本のトイレだとロール式のペーパーをグルグルと出して使うので、摘み取り式に換算すると、一回にかなりの枚数を消費することになると思うのですが…。みんなどんなふうに使っているのかまでは…謎です。
トイレットペーパーが置かれていないのは私の勤め先だけでなく、他の企業でも割と多いです。出張の方は特にティッシュペーパーを多めに持っていく必要があります。
生理を隠さない
トイレついでのお話になりますが、台湾のオフィスでは生理が来ていることをあまり隠さずにおおっぴらに話す人が多い傾向にあります。目の前に男性の同僚がいても関係ありません。
以前見かけたのですが、男性の同僚がなぜか生理中の同僚に白湯を持ってくるということもありました。受け取った女性は「優しいね」などと言いながらうれしそうにしていました。ちなみにこの二人は別に兄妹でも恋人どうしでもありません。日本人女性の私の目から見ると、特別親密な関係でもない男性の同僚に生理中であることがバレてしまっている時点で気まずい気持ちになってしまうような気がします。
また、20代の女性社員に時々見られるのですが、生理用品(ナプキン)を、ポーチに入れたりハンカチに包んだりせずに、そのまま手に持ってトイレに立つ、というようなことがあります。決して多数派ではないのですが、遭遇します。ひょうきんなタイプの同僚が別の同僚に「ナプキンちょうだーい!」と大声で言っていたり、英語で言い直してみたりと、とても楽しそうです。ナプキンをあげる方も、直接手渡ししています。日本ではまず見られない光景です。
髪の毛を貼り付ける
抜けた(あるいは抜いた)髪の毛根の部分を利用してトイレの壁にペタッと貼り付けている人がいます。私は気持ち悪いので毎回水をかけて下に落としていますが、それでもしばらくするとまた貼り付いています。願掛けか何かなのでしょうか?これは答えが見つかっていないので、もしわかる人がいたら教えてほしいです。
壁に貼り付いていなくても、抜けたたくさんの髪の毛を洗面台に落としたままにしていく人は多いです。台湾人女性は髪の長い人も多いので、長い抜け毛がたくさん放置されているところに遭遇することも多いです。これもやはり清掃員が掃除すればいいと思っているフシがあります。
男性に音を聞かれても平気?
会社の女子トイレの掃除は二人の清掃員が担当しています。一人は掃き掃除担当の男性清掃員、もう一人は洗剤を使用して便器や洗面台も掃除する女性清掃員です。男性清掃員は女子トイレに入るときも特に挨拶や声かけなどもなく、当たり前のように入ってきます。中にいる人も普通に用を足し続けます。
会社のトイレではないのですが、友人が住んでいたマンションの屋上についていた屋外トイレが男子トイレ一室と女子トイレ一室が近い距離で並んで設置されていて、用を足したら音が全部聞こえるということがありました。その場にいたのは日本人が多く、みんな気を遣って同時に二人以上が使わないように時間をずらしていましたが、台湾人のみなさんはそこまで気にならないのかもしれません。
これともまた別件で、以前、屋外でのとあるイベントに参加したときトイレに立とうとしたところ、初対面の台湾人男性が、公衆トイレの外で私の荷物を持って待っていてくれるということがありました。荷物を持ってくれるのは良かったのですが、その男性が待っている位置がかなりトイレに近い位置だったので、音が聞こえるのではないかとそればかり気になって落ち着かなかったのを覚えています。
その他 (公衆トイレ)
氷を投入
MRTのトイレではないのですが、公衆トイレにたまに氷が投入されていることがあります。男子トイレの小の方のふもとにたくさんのロックの氷が入れられているのです。聞いてみると匂い対策と夏の暑さ緩和に役立てているとか。
トイレットペーパー流す流さない問題
トイレットペーパーは2017年6月から流しましょうというお達しが台湾政府から出たのですが、実はまだまだ流せないところもあります。
流せない場合どうするのかと言うと、個室内のゴミ箱に捨てるのです。
私の勤め先は各フロアに便座が二つずつですが、私のオフィスが入っているフロアの便座二つのうち一つは非常に詰まりやすいので流せません。
MRTの駅のトイレはどこも流してokとの貼り紙があり、実際に流していますが、まだまだ慣れない人も多いようで、ゴミ箱には必ず使用済みのトイレットペーパーが捨てられています。
トイレごとに流していいとか流してはいけないという表示があるので、それを見て判断しますが、それがめんどうで一律「流さない」という選択をしている人もいるようです。古い街や古いビルは相対的に水道管も古いところが多いので、詰まりやすいところも多いようです。
例えば中山区の松江路は歴史のあるビジネス街ですので古いビルも多いですが、スターバックスやモスバーガーも例外ではなく非常によく詰まるので注意が必要です。
ゴミ箱にフタがない場合
ゴミ箱にフタがない場合で、使用済みトイレットペーパーは汚物がついた面が上になっていても、ペーパーを上からかけて隠すというようなことはあまりされません。気にしていない説もありますし、紙が貴重でもったいないからわざわざ汚物を隠すためだけにペーパーを使うことはしない、という説もあります。
台湾のトイレットペーパーは日本のトイレットペーパーよりも高いのです。例えば摘み取り式クリネックス100枚入り×24パック入りで330〜360元(約1200日本円)くらいします。もし急に100枚入りのトイレットペーパーが必要になったときはコンビニでも買えますが、価格はひとパック約45元(約160円)と、かなりお高めです。
以上、台湾の(主に)女子トイレで起きていることについてでした。あるある!と思ってくださった方、あるいは「こんなこともあるよ」などなど、コメントくださるとうれしいです。
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